活動報告

台湾の泰雅文化交流団(竹東高校・新竹高校)と学術交流を実施しました

2025年2月3日、台湾の竹東高校と新竹高校の泰雅(タイヤル)文化交流団が北海道大学観光学高等研究センターを訪問され、先住民族文化と観光研究をテーマにした交流活動を行いました。本交流の目的は、国際的な先住民族文化交流を通じて、生徒たちが互いの文化に対する理解を深めるとともに、先住民族文化の認識を広めることにあります。

今回の交流活動では渠蒙准教授(観光学高等研究センター)がホストとなり、本学側からは、山村高淑教授(同センター長)、ゲーマン ジェフリー ジョセフ(Gayman Jeffry Joseph)教授(メディア・コミュニケーション研究院)、岡田真弓准教授(アイヌ共生推進本部)の3名が登壇し、アイヌ研究についての講演が行われました。

一方、泰雅文化交流団からは、竹東高校の先住民生徒5名、新竹高校の生徒6名、同校の卒業生2名、引率教員5名、交流団顧問1名の19名が交流活動に参加しました。今回の交流に先立ち、泰雅文化交流団の生徒たちは、フィールドワークや英語でのプレゼンテーション訓練に取り組み、貴重な先住民研究資料と経験をまとめ、泰雅族の狩猟・食文化・農業・現代産業の4つのテーマについて発表を行いました。発表者は以下の通りです。

  • Yuhaw Amay:「泰雅族の伝統食文化」
  • Buta Masa:「伝統的な狩猟文化」
  • Lesa Yumin:「伝統的な漁撈文化」
  • Liu Ping Hung:「Cinsbu(ジンスブ)地区のキウイフルーツ産業」
  • Huang Yousheng:「100粒の粟から始まる—Pagung先生の泰雅文化復興の道」

交流の中で、生徒たちは積極的に質問を投げかけ、異なる地域における先住民の現状について活発な意見交換が行われました。教授陣は、高校生たちの高い関心と理解力を評価し、彼らの今後の研究活動を激励しました。今回の交流は、台湾と日本の先住民族文化に対する相互理解を促進するとともに、今後の先住民研究に向けたさらなる連携の可能性を広げる貴重な機会となりました。今後も継続的な交流を通じて、先住民族文化の継承と発展を支えていくことが求められます。